Japanese Manufacturer という名の輸出企業
昨年の世界同時不況、アメリカ経済の破綻によって、日本の自動車メーカーの収益は軒並み大幅ダウンしている。
半減どころか、80%ダウンとか、半端じゃない数字が報道されている。
それに加えて円高である。
ドル建てで何らかの収入を得ている人ならわかるだろうが、個人レベルでも金額が数百ドルになると、円高による収益減を身にしみて実感出来る。
それが億単位で取引する企業にとってはどれほどのダメージか、ちょっと想像できないスケールだ。
多くの日本企業が国内の人件費の高さに辟易したのか、自国の国民の民度を独自の尺度で測って辟易したのかわからないが、国内市場に見切りを付け、海外に活路を求めた結果、いざなぎ景気という戦後最大の景気を享受してきたわけだ。
その間、日本に住む普通の国民達は好景気を味わうこともなく、ジリジリと生活が苦しくなっていくのを感じ、それでも輸出企業がなければ日本は成り立たないのだと洗脳されたまま生きていたのかもしれない。
国内市場は疲弊し、日本人達は少しずつ「何故だ?」という疑問を持ち始めた。
そして、今回の世界恐慌が起きたわけだ。
私は壊滅的なダメージを受けた自動車メーカーに一切同情の気持ちは持たない。
彼らは彼らの選んだ道を選び、そこでコケたにすぎない。
不要となった派遣社員という名の日本人従業員を紙くずのように捨て、今更、国に何とかして欲しいとか助けを求めている姿は汚く、実に滑稽だ。
国内の市場を無視した企業に明日はない。
ローンやリボで物を買うアメリカ人と違い、日本人には日本人の買い方があるし、それに合わせて市場を開拓することだって出来るはずだ。
その努力を厭い、国の政策で自国の国民に商品を売りつけようとするようなメーカーは日本人には必要がない。
日本人のために商品を作ることを止め、グローバルな商品展開をするメーカー達は、もはや日本企業とは呼べない。
国籍が日本であると言うだけの、輸出企業の一つに過ぎない。
そのことによって、日本人にとって、日本のメーカーは韓国やアメリカ、ヨーロッパのメーカーと同列の意味しか持たない存在となってしまった。
日本人はその中で一番良いと思う物を買えば良い。
輸出企業が無国籍に動いているのと同じように、日本人もメーカーの国籍など無視して買い物をすべきなのだ。
そして、大事なのは、日本に根を下ろし、日本人を雇っている企業にお金を払うことだ。
それは色んなメーカーの商品を扱う量販店であったり、通販ショップであったり、百貨店であったりするかもしれない。
日本人が日本のメーカーの物を買わなくても、量販店で外国のメーカーの物を安く売っているならそれを買えば良いだけのことだ。
そうすることによって国内の内需は活性化する。
買う商品は日本メーカーである必要などどこにもないのだ。
それは車にも言えることだ。
新車を買わなければメーカーは困るだろうが、中古車が売れれば中古車屋は儲かる。
内需を上げるために、日本国籍の輸出企業は全く関係ない存在だ。いてもいなくても同じという事だ。
彼らが日本人を雇おうともせず、海外工場で生産した”オーバークオリティじゃない”というところのグローバルな規格の製品を日本の市場で売ろうとするなら、誰が買うか。
チープな規格になった日本車など、全く無価値だ。
日本規格というプライドを捨て、ヨーロッパ人および、ヨーロッパの旧植民地系の国々(北米と日本以外の殆どの国じゃないか・・・)の人々に一流と評価されることが決してないブランド価値を持って、どれほど行けるかやってみれば良いと思う。
日本人が愛した日本のメーカーは各自のガレージに存在する古い自動車であり、バイクであり、電化製品であり、その精神は今でも日本人の心の中に生きている。
それを知らずに育つ世代の日本人にとって、日本メーカーとはどんな姿に映るのだろう?
戦後、復興のため、自国の国民が楽しい快適な暮らしを送れるよう、日本のメーカーは日本人と共にあらゆるものを作りだしてきた。
会社を興してきた人々には、その精神があった。
だが、今の経営者達はその精神や志を受け継ぐことを嫌い、元々日本にあった日本的な精神とは違う、西欧型のドライで合理的経営哲学に飛び付いた。
ある意味、日本人も含め、全世界の消費者を馬鹿にしているとも言える。
昔、ある人が言っていた。
「メーカーが物を作らなければ、消費者は物を買うことが出来ない」というような事だ。
消費者には選択の自由などなく、メーカーにあてがわれた物を買うしか出来ないという意味だ。
なんという傲慢な考え方だろう。
私はもう、日本の輸出企業がどうなろうが気にすることはないだろう。
より多くの人々がそう感じているかも知れない。
日本国内の内需の回復の仕方によっては、量販店の社員の給料が大メーカーの社員の給料よりも高くなるということだって起こり得るのだ。
| 固定リンク

